南長崎に住む友人を誘って、新青梅
街道沿いにある『中野区立歴史民俗
資料館』を訪れました。
ここは、世田谷市場からの帰り道に
あって、ずっと気になっていた場所
です。
平日の空いている博物館や美術館
の雰囲気が好きで、気になるところ
を見つけては行くようにしています。
大きな蕪が描かれたのれんをくぐっ
て中に入ると、博物館等に特有の
匂いが満ちており、気分が高まりま
した。
中野の歴史が様々な資料と共に説
明されていて、魅かれるものが多く
展示してあります。
友人が、ある鍋を見て、「これ家で使
っているよ」と反応していたので、見
てみると、確かに私の幼少期に実家
で使われていた鍋やトースター等の
懐かしい品々がそこにありました。
眠っていた記憶が一瞬顔を出しては
再び、記憶の底に沈んでいく。
忘れていた何かを思い出すというこ
とは、懐かしさ等が得られるというこ
と以外に、ひらめきにも似た何か特
別な気配に包まれる感覚がありま
す。
あることが切っ掛けで、無意識な領
域から、刺激を受けた記憶が表に
出てくる..新しい経験を重ねて覚醒
してひらめきになるか、意識下に戻る
か..
表に出てこれなかった記憶も、ぼん
やりと何らかの刺激を受けて次のチ
ャンスをじっと待っているのかもしれ
ない。
地味で憂鬱で刺激の多い一日でした。