2012年5月6日日曜日

職人長屋

「一升瓶に、ライラック」

先日、千葉そごう9階の『職人長屋』で、花に気
が付いて、足が止まりました。

和陶器等を扱っているお店のようでしたが、粋な
飾り方をしていましたので、目に留まったのです。

一升瓶の青色が、何とも言えない情趣を醸し出し
ていて、お店の雰囲気に合っていました。

私は、この飾り方から『和』を強く感じたのですが
単純に、一升瓶→日本酒→和 というようなイメ
ージが日本人にはあるから...ということだけで
はなく、木製の台の置き方からも感じられました。

台の背面にある、低めの‘仕切り’の色調と、高さ
に合わせてあって、日本家屋の縁側を連想させ
られたからだと思います。穴の空いている面を正
面に持ってきているところも、考えているのだと思
います。

‘職人長屋’の広い空間には、こだわりを持ったお
店が沢山入っていて、見ているだけでも飽きませ
んし、懐かしい感じもします。

この空間を、気分良く歩けることの理由の一つ
が、店舗間の間仕切りの曖昧さにあるような気
がします。

石畳で統一された空間は、圧迫感のある壁等で
仕切られておらず、暖簾や、障子等の日本古来
の住居の特性が随所に取り入れられており、店
舗間の出入りが、自然に出来るように配慮され
ているように見えました。

このような日本人の知恵を見直し、取り入れてい
くことは、日本人本来の感覚を取り戻すことにも
繋がりますし、今後の日本文化や思想をつくりあ
げていくうえでも、意味のあることのように思いま
す。