南アフリカのケープ州原産の
『リビングストンデージー』です。
リビングストンデージーという名前の由
来は、スコットランドの探検家であり、医
師であり、宣教師でもあった、‘デイビッド
リビングストン’がアフリカでの宣教を目
的にアフリカ大陸を横断した際に、この
花を発見したことから、名付けられまし
た。
ハマミズナ科(ツルナ科)の多肉植物の
一種で、乾燥に強い性質があります。
花は、日光が当たっているときにだけ
開いて、陽が射していない時や夜間は
閉じています。
花弁のように見える部分は、ガクが変
化したもので、さまざまな色があります。
草丈は高くならず、地面を這うように
広がることから、自生地の環境が目
に浮かぶようです。
日本名は『紅玻璃草』(べにはりそう)と
いいますが、‘玻璃’とは水晶やガラスの
ことです。葉や茎の表面に細かいガラ
スの粒のような液胞が、たくさんつい
ていることから名付けられたのでしょう。
この液胞は氷霜毛(ひょうそうもう)と
いって、強烈な陽射しから身を守る
ための器官であると同時に、塩嚢
細胞(えんのうさいぼう)でもあります。
この細胞は、海岸部など、土壌の塩
分濃度が高いところに生育している
植物が、体内に入ってきた塩分を隔
離しておくものです。
何度かこの粒々を齧ってみたことが
ありますが、特に塩気は感じることが
できなかったので、やはり塩分濃度の
高い自生地に行って確認してみるしか
ありませんね。
念のために言っておきますが、知識が
なく、興味本位で葉っぱなどを齧るのは
危険です。植物には毒性のものが非常
に多いので止めましょう。